君を忘れない私を勝ち取ってください
〜敦盛草の花言葉〜

第五話 抵抗

「恐れているわけではない!!」
 何度受け流されても、敦盛はひるまなかった。知盛がわざと攻撃してこないのだとは気づいても、それを不思議に思う余裕は無かった。
「恐れてはいない。ただこれが罪だと分かっているから!」
 迸るのは、今まで幾度となく飲み込んだ言葉と感情。
「いくらでも後悔は募る。絶望は消えない。生きているうちにあの人と出会うことなど、叶わない願いだと知っている!」
「だからお前は引き返したんだろう?」
「っえ…」
 不意に知盛が反撃を再開した。
 瞬く間に形勢が逆転されそうになり、敦盛は必死で耐える。
「分かってないんだよ。お前を阻む俺を、迷わず打ち倒せないならな。さぁ、打ってこいよ」
「―っ!」
「絶望は消えない。だからお前はどうする?」
 攻撃の手を緩める前より、さらに手数を増やしてくる。
 押されてしまう。
 それでも、敦盛はもう止まるつもりもなければ止めることもできなかった。
「絶望は消えない。たとえ引き返しても、罪と罰がまた私を苛む。それでも願いが叶うとは限らない!けれど私は、それでも!!」
 もう無我夢中だった。
 そうでなくては知盛の相手などできはしない。
 何も考えられない。だから。
「―それでも!!私は、神子と共に在ることを、望む!!」
 だからそれは、一番叫びたかった言葉だった。
 
06.09.24
次回 第六話 挨拶
 
もう二度と戦闘シーンなんて書かない。
短すぎるのは多分、第三話でちょっと長めに戦ったからです…。
四・五話は、敦盛と望美に言わせたいことを言わせる話。
ちょっと焦りだしたのでまたここらから手抜きになる連載もの…orz

 
 
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