か ま っ て ほ し い の !
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「ろ〜は〜ん〜! 今週分の仕事が終わったら、構ってくれるって言ってたじゃないっスかぁ〜!」 ここはM県S市杜王町の岸辺露伴の家だ。周りの家々とケタ違いの広さの家のリビングのソファに寝転がり、冒頭の文句を5分に1回の間隔で繰り返しているのは、立派なリーゼントと派手な学ランがトレードマークの東方仗助だ。 「今週分の、だなんて言っていないぞ。ぼくは『仕事が』終わったら構ってやると言ったんだ。まだぼくの仕事は終わっていない。そんなこともわからないのか?」 溜息をつきながら辛辣な言葉を連ねる男の名は、岸辺露伴。杜王町に大きな自宅(敷地103坪、7LDKプラス屋根裏部屋!)を持ち、週間少年マンガにおいて大人気の『ピンクダークの少年』を描いている漫画家だ。 そんな大層な肩書を持つ露伴の家にずかずかと入り、露伴に自分を構うように騒いだ仗助は、露伴のスタンド攻撃で殴られ、『東方仗助は岸辺露伴の仕事が終わるまで、岸辺露伴に一切触れることができない』と情報を操作されてしまった。露伴のスタンド―――ヘブンズ・ドアー―――に情報を書き込まれてしまえば、本体である露伴を攻撃、または露伴自身がその情報を消去しない限り、それは解除されることはない。厚みのある唇を尖らせ、『待て』を食らった犬よろしく、リビングにある高級ソファの上で、露伴の仕事が終わるまで待機していた仗助だったが、その我慢も遂に限界にきたようだった。 「そんな、あんまりっスよ! 俺は露伴にりたくて触りたくてしょーがねーっていうのによォ〜!」 「お前が意味を履き違えていたのが悪い。ぼくは原稿の描き溜めはしないが、下調べは入念にしておくタイプなんだ。来週の原稿を描く為に必要な資料を見ておきたいんだよ」 何かと騒ぐ仗助にぴしゃり、と有無を言わさぬ口調で露伴は言い放つ。すると、今まで散々騒いでいた声が急に聞こえなくなった。一瞬、様子を伺おうとも思ったが、探していた資料を仕事部屋の本棚から見つけると、その考えは頭の片隅に追いやることにする。 先程仗助に仕掛けておいたスタンドをこっそり解除し、気を取り直して椅子に座り、分厚い資料を開いたときだった。 「おい、貴様、どこを触っているッ」 「どこって……露伴の胸! ていうか、いつスタンド解除したんスか? ま、俺からしたら、ありがたいことこの上ないけど!」 後ろから伸びてきた仗助の腕が、露伴の服に侵入すると、そろりと突起を撫でたのだ。びく、と肩が跳ねる。その反応に気を良くした仗助は、抵抗が少ないことをいいことに、露伴の耳を食みながら、突起の周りをぐるりと撫でた。 「……ッ、やめ、ろ、仗助!」 気を抜くと漏れ出してしまいそうな喘ぎを必死で抑え込み、露伴は声を絞り出す。 ―――やはり、スタンド解除なんてしなければよかった! 押し寄せる後悔に唇を噛み、露伴は項垂れた。 荒い息を漏らしながら、仗助から与えられる刺激に耐えていると、今まではただ撫でているだけだった仗助の手の動きが、急に快感を与える動きへと変わる。突起を押し潰されると、露伴の意思とは反対に身体が跳ねた。 「ひ、ばかッ、やめ……んっ」 「だぁーってよォ、露伴が俺のこと構ってくんねーからよォ〜」 「仕事が終わったらと言っただろうッ! どうして貴様はそう我慢が――――っ、あ!」 「はいはい、どうせ俺は我慢もできない男ですよ〜。我慢できないから今ここで露伴を触ってるんスよ〜」 快楽に流されまいと強気な姿勢を保ち続ける露伴だが、先程よりも呼吸は荒くなり、目も微かにだが潤んできている。そんな露伴に拗ねたような態度をとりながらも、仗助は露伴に刺激を与え続ける。 露伴は自らの手の甲を口に当て、指を噛みながら刺激に耐えた。は、は、と呼吸が不規則になると、喉の奥からひきつったような声が漏れ始め、その様子を見ていた仗助は、背後でクスリと笑った。 「あれ? もしかして気持ちいいんじゃあないっスか?」 「このっ……スカタンがッ……! 調子に乗るな、―――うあ、」 「我慢はよくないぜェ〜? ほら、ここだって反応してるじゃあないっスか」 そう言って仗助は、先程の刺激によって反応を示しつつある露伴自身に、服の上から触れる。布の上から与えられた刺激は、あっという間に快感へと変換され、露伴の腰は大きく跳ね上がる。口からは意味をなさない音が漏れ、それが露伴の羞恥心を煽り、更には仗助の悪戯心に拍車をかける結果になっていることに、露伴はまだ気付いていない。 やわやわと露伴自身に与え続けられる快感に、とうとう露伴の目から生理的な涙が零れる。普段は直に触れられているせいか、布越しの愛撫は露伴には刺激が強すぎた。露伴の意思とは反対に、身体が跳ねる。目の前がクラクラとし始め、霞がかかってきた思考の中、露伴は自分が達してしまいそうなことを悟る。しかし、今の露伴はズボンも下着も身に付けたままだ。このままでは、下着の中で達してしまうことになる。 ―――それだけは、避けたい。 露伴の背中に、嫌な汗が伝った。 「―――じょう、すけ、」 震える唇で仗助の名前を呼ぶと、仗助は一度手を止め、露伴の頭をくしゃりと撫でた。 「ん、どうしたんスか? もうイきそ?」 「っ…」 先程と同じように耳を食まれたかと思いきや、今度は舌を差し込まれ、そっと、囁かれた。仗助の声も熱を含んでいて、それすらも露伴の興奮材料になってしまう。自分自身を制御できるほど、露伴は我慢強い方ではない。どちらかといえば、快感にはめっぽう弱い方だった。びく、と露伴自身が震えたのがわかった。露伴は必死に、仗助に訴える。 「……頼む、脱がせて……くれないか……。このまま、イきたくないっ……!」 快感と羞恥で露伴の頭のなかはぐちゃぐちゃだった。早くこの熱を解放してしまいたい。そのことで頭が埋め尽くされ始めた頃、なにかを思いついたように楽しそうに笑う仗助が、言った。 「…なァ、俺、露伴がそのままイくとこ、見たいっス」 「はぁ!? ふ、ふざけるなッ、もういい! お前なんか―――ひっ!」 続きの言葉が出てくる代わりに、露伴の口からは再び喘ぎが漏れ始める。仗助が、休めていた刺激を再び与え出したからだ。その刺激は、露伴を確実に限界へと導いていく。既に下着の中は自身の先走りで濡れ始めていた。 「い、嫌だッ、やめ、うぁ、っ、ふぁ、あ、」 「イきそうなんだろ? 我慢しない方がいいんじゃねぇの?」 「くそっ、覚え…てろよ…! く、う、あ、あああっ」 ぶるり、と身体が震える。断続的に露伴の身体は跳ね、それと同時にどっと倦怠感が押し寄せてきた。肩で息をしていると、汗で濡れた髪を仗助が優しく撫でた。 「すっげ〜可愛かった。無理させて、ゴメンな」 「……このスカタン。ぼくは嫌だと言っただろう!」 「だってよォ、嫌がる露伴が可愛くて、つい……。あと、その……俺も、元気になっちまったんスけど……」 そう言いながら、仗助は露伴のズボンに手をかける。慌てて抵抗するが、射精後の脱力感から抜け出せていない露伴の抵抗は、ほぼ無意味なものとなった。 「これ以上させてたまるか! ぼくは仕事の続きをッ…!」 「まだそんなこと言ってんのか? いい減諦めろって〜」 上機嫌で続きを促してくる仗助に、露伴は心底呆れたが、やがて諦め、仗助に身を委ねることにした。この行為が終わったら、思う存分仗助をこき使ってやろうと心に決めた露伴は、快感で意識が飛んでしまう前に、仗助の頭を軽く小突いてやることにしたのだった。 終 わんこ仗助がデフォだと思います |