null & void 欠落した光景にひとつの黒点を 観測されるだけの生 記録は燃やされる 探りあう日々の冒頭へ 舞い戻り危めて 触れられないというのに 足掻く愚かさよ 君の手に遺った 蟠りのような雑音 僕の胸に宿った 尖端のような未練 耳を塞いで眠れ 夜毎繰り返す儀式 鍵が在れど無かれど もう二度と届かない 誰の責も問わず 怯えなくても消えていける